乙女は今日も夢を見る


「いや、昨日初めて話したんだけど。高梨さん良い人でさ〜」

あっけからんとそう言ってのける観月くん。

褒められているし、傍から見れば喜ばしい場面ではあるが、私はと言うと、周りの女子達の反応が気になってそれどころではなかった。

「へぇ?観月がそんな風に言うの珍しいな」

畠中くんも目を丸くして、私に視線をうつす。

「畠中圭佑です。高梨さんとちゃんと話すの初めてだよね?よろしく」

「あはは。こちらこそ…よろしくお願いします」

ニコッと畠中くんから微笑まれ、私もつられて笑みを浮かべた。

…頑張れ私、笑顔を保つんだ…!

ぼっちになって、早数ヶ月。

注目されるのがこんなにも苦手になっているとは思わなかった。

ぼっちを寂しく感じている反面、かなり楽に感じていたことに気づく。

まぁ、元々中学でも目立つタイプではなかったけどね…。