『璃奈が海外に行くことは随分前に決まってたからそれは仕方ないけど……観月さ、何で急に璃奈を迎えに行くのやめたわけ?あの子、悩んでたのよ。観月に嫌われたのかなって…』
早瀬と仲が良かった如月から、冷たくそう言われた時はさらにショックで。
自分のとった浅はかな行動が、後悔してもしきれなかった――。
――そして、その日を境に如月に嫌われ、現在に至る。
今日も「早瀬には関わるな」と如月から釘を差されたけど、明日、彼女がこっちに来ると聞いてようやくあの時のことを本人に謝れると内心喜んでいた。
高梨さんにもその話、したかったんだけどな…。
俺はふと入学式の日を思い出し、目を細める。そう高梨さんが、男の子を助けたあの日だ。
『危ない…!』
『キャー』
少し離れた車道からそんな悲鳴が聞こえ、俺は驚いて振り向いた。
俺が遠目から確認できたのは、同じ学校の制服を着た女子生徒が男の子を助け、歩道にうずくまっている姿。
中々動き出さない彼女の様子に俺は思わず駆け寄った。



