乙女は今日も夢を見る


その瞬間、まるで雷に撃たれたような衝撃がはしったのを覚えている。

早瀬がクラスの女子たちから…?

『…早瀬最近休み時間とかは他のクラスの友達の所に行ってるみたいだぜ?てか、お前…早瀬と仲良いのに知らなかったんだな』

『…っ』

知らなかった、いつも笑顔の早瀬がそんな目にあっているなんて…。

彼女のことだから、俺に心配をかけまいとしての行動だったのだろう。

早瀬にメッセージを送ろうと思ったが、なんて声をかければいいのかわからなくて…。

次の日、俺は彼女を迎えに教室に行くのをやめた。

数日距離をおけば、他の女子の目につくこともないだろう。

そうすればこれ以上、彼女を傷つけなくて済むと…本気で当時の俺は考えていた。

しかし、しばらく経ったある日。

『早瀬は親御さんの都合で海外に行くことになってな…先週が学校に来るの最後だったんだよ。彼女の希望で…皆には秘密にしておいてほしいと…仲良いお前も知らなかったんだな』

担任の衝撃的な言葉とともに、こつ然と彼女は俺の前からいなくなってしまった。

まさか、こんな形で別れることになるとは夢にも思っていなかった俺、慌ててメッセージを送るも…連絡はつかずじまい。