乙女は今日も夢を見る


観月…観月……あった!

コンビニを曲がって数メートル先の家に【観月】と書かれた表札を発見する。

ここが観月くんの家か…。

今風の可愛いレンガ調の壁に、花壇は手入れがされており、綺麗な花が咲きほこっている。

なんか、今さらだけどちょっと緊張してきたかも。

腕に抱えたプリント入の封筒をギュッと抱きしめ、気持ちを落ち着かせた。

そして、意を決して私が玄関のインターホンを押そうと手を伸ばした時、タイミングよく玄関の扉が開いて私はその場でピタリと固まる。

「あら、その制服…。もしかして彼方のお友達?」

中から出てきたのは、肩くらいまでの緩いパーマをかけた小柄で優しそうな雰囲気の女の人。

年齢は20代後半くらいだろうか。

もしかしたら、観月くんのお姉さん…とかかな?

如月さんのお姉さん、真唯さんのことを思い出すと少し歳の離れたお姉さんがいてもおかしくはない。

「あ、あの。私、観月くんと同じクラスの高梨と言います。これ担任の先生から頼まれてプリントを…」