「は、はい…覚えてます。こちらこそあの時は、お見舞いありがとうございました」
コクコクと頷き、頭を下げつつも、まさか、あの時の男の子が如月さんのお姉さんの子どもさんだったなんてと、驚きを隠せない私。
世間って案外せまいなと、改めて感じた瞬間だった。
「いやいや、頭を下げるのはこっちよ…!えっと、改めまして…唯南の姉で、虎太郎の母の宮田真唯です。確か…高梨悠理さん、よね?驚いたわ…唯南のお友達だったなんて…あ!そうだ。家あがって?私が買ってきたケーキがあるの…!せっかくだからたべてって?唯南の分もあるわよ〜」
私の腕をガシッと掴み、嬉しそうにそんな提案をするお姉さん。
助けを求めるように如月さんに視線を送るも、お姉さんと似たような笑顔で微笑むだけ。
さらには「行こっか?高梨さん」と、反対のあいている腕を掴む始末。
まさかの再会に、私は未だ戸惑いつつも、如月さん姉妹に引きずられるように家へと連れて行かれることになったのだった――。



