うわぁ…全然話聞いてなかったよ…。
苦笑いを浮かべ、心の中でそんなことを呟いた。
その時、前方から「高梨さん、一緒に教室戻ろう?」と私に向かって声をかけてくれたのは如月さんだ。
「うん…!」
彼女の言葉に甘えて、一緒に教室に戻ることにする私。
「ねぇ、高梨さん、そう言えばさっき先生に呼ばれてたみたいだけど何かあった?」
「あ〜。何か観月くん、今日は体調不良でお休みみたいで…学級委員で一緒だし始業式で渡さないといけないプリントも多いから観月くんの家に届けてほしいって頼まれたの」
「え?高梨さんが…?畠中じゃなくて?」
怪訝そうな表情で如月さんは首をかしげた。
やっぱり畠中くんに頼むのが自然だよね。
「先生も畠中くんに頼もうと思ったみたいだけど、部活の大会前で忙しいみたいで…。まぁ、私は部活もしてないし、観月くんの体調も心配だったしね。ちょうどよかったよ」
私がそう言って微笑むと、如月さんは「ハァ…」と小さくため息をこぼす。



