「おぉ、悠理ちゃん。ありがとうな〜」
「いえ…このくらいは」
観月くんのおじいさんもお茶を持ってきた私に労いの言葉をかけてくれる。
「さて、と。とりあえずカゴ運んだのはいいけど…おもち出てくるかな?そう言えば、じいちゃん、今日は“きなこ"と“あんこ"は?」
「あぁ。たぶん外に散歩中じゃろうな〜朝から姿が見えんから…。まぁ、外も暑くなってきたしぼちぼち返ってくると思うけどなぁ」
おじいさんのそんな返答とほぼ同時に「ニャー」と玄関付近で鳴き声が聞こえてきた。
「ほら噂をすればじゃ。よっこいしょ」
そう言って、立ち上がったおじいさんは玄関の方に歩いていく。
“きなこ"と“あんこ"?
もしかして、観月くんが前話してくれたおじいさん達が飼ってる先住猫ちゃんかな?
「おもちどうしてる…?」
「うーん、ちょっと警戒してるのかな?やっぱり知らない所に急に来てビックリしてるのかも」
私がカゴを覗き込むと、さっきまでおやつにパクついていた時と比べると、カゴの端に寄り身を潜めているおもち。



