乙女は今日も夢を見る


「あらあら、まぁまぁ。可愛らしいお嬢さんだこと…彼方も隅に置けないわね〜。優子にも連絡しとかないとだわ。ねえ、おじいさん」

「ほんとにな〜。ワシもビックリしたよ。悠理ちゃんっていうらしいぞ」

「ちょ、ばあちゃんまで。つか、母さんに色々報告するのやめて!それに高梨さんはそう言うんじゃなくて…クラスメイト!!」

台所の方からのれんをくぐって現れたのは、観月くんのおばあさん。

色白で背丈は小さめ、クリクリとした目が可愛らしい。

必死に弁明する観月くんに対して。

「はいはい。わかりましたよ〜。悠理ちゃんね。さぁさぁ、彼方のガールフレンドならおもてなししなきゃだわね。悠理ちゃん、ゆっくりしていってちょうだいな。今日は暑いし冷たい飲み物でもだそうかね〜」

うふふと、上品に笑うおばあさんは口ではそう言いつつも、全然わかっていない様子。

再度、ゆっくりと台所の方に戻り、冷蔵庫から冷えたお茶を取り出していた。

私はそんなおばあさんの後に続いて「手伝います」と声をかける。