乙女は今日も夢を見る


そう言い放つ観月くんに私は肩身がせまくなる。

う…。なんか逆に気づかわれてるよね…。

申し訳無さから私は思わず押し黙ってしまった。

「如月と俺のことは気にしないで大丈夫。もう昔の話だし…あの時の俺の行動じゃ、嫌われるのもしょうがないかなって…もう開き直ってるし」

「…観月くん」

平気そうにしているが、彼の性格を考えると私が気遣わないように平気なフリをしているのではないかと悟ってしまう。

「あ…てか、もしかして逆に如月が俺と高梨さんが話してること気にしてた…とか?」

「いやいや、そんなことないからね!それに、仮に…如月さんが観月くんのことで何か私に話してくれることがあったとしても…私はちゃんと両方の話を聞いて考えたい。だって、2人共大切な…友達だし。それに、お互い何かすれ違って…勘違いしてる場合もあるかもしれないもん」

「そっか…。はは、なんか高梨さんってやっぱりすごいな〜。俺もそういう考え方好きだわ」