「ふふ。文化祭準備も順調で本当に良かったよね…!」
「高梨さん、頑張ってたもんね」
「いやいや…!私なんか全然だよ。同じ学級委員なのに観月くんに頼りっぱなしでゴメンね」
そう言う私をキョトンとした表情で見つめる観月くんは次の瞬間、フッと口角を上げて微笑む。
ドキッ。
「何言ってんの?それ言うなら俺の方だって。高梨さんにサポートしてもらって助かったし」
「…そ、そう思ってもらえてるならよかったよ」
あれ…?どうしたんだろう。
観月くんの笑顔は見慣れてるはずなのに…。
今日は制服じゃなくて私服だからか、なんだかいつもと雰囲気も違うし…そのせいだよね?
ドキドキと高鳴る鼓動に私自身戸惑ってしまう。
「そうだ…!この前なんかね、如月さんと2人でスコーン食べに行ったんだよ?観月くんも行ったことある?新しくできたんだって…!」
そんな私の焦りを知られたくなくて、とっさに話題を変えてみたものの、口に出してからハッとした。



