乙女は今日も夢を見る


だからこそ、如月さんの彼に対する評価が納得できていないのかもしれない。

もうすぐ裏庭に到着する最中。

「そういえば、さっき職員室で会った時、私に話があるって言ってたけど…何の話だったの?」

「あ〜、あれね。えっと…」

そう問いかける私に対して、言いづらそうに口ごもる観月くん。

もしかしたら、如月さんの話かも。

内心、そんな推測を立てていた私は、彼の言動を聞き逃すまいとジッと見つめる。

「いや、あのさ。この前の…大谷くんのことなんだけど」

「咲人…?」

しかし、観月くんの口から飛び出したのは予想外の人物の名前。

思わずキョトンとしてしまうも。

「ハッ!やっぱりこの前の咲人の失礼な態度気にしてた!?」

そうだよね。いくら温厚な観月くんでも咲人のあの態度は腹を立てたってしょうがないもん。

「いや、ちがくて…。えっと、大谷くんと高梨さんって…付き合ってたりするのかな…とか」

「え…?」