「おっけ。返してきた!じゃあ、裏庭行こうか」
鍵を返した観月くんは、私の元に戻ってくると普段の優しい笑みを浮かべる。
私は小さく頷くと彼の隣を歩きつつ、一緒に裏庭へと向かった。
「今日は、この猫のおやつ買ってきたんだ…!おもち喜ぶかなぁ」
鞄の中からチューブタイプのおやつを取り出す観月くん。
「わぁ!絶対喜ぶよ。最近はおもち、観月くん一筋って感じだし。私が一緒に来ても観月くんの方にばっかりいくもん」
最近のおもちは、私は二の次で観月くんの姿を見ると尻尾をピンと立てて喜んでいる。
おかしい、私も缶詰とかおやつとかわりと持ってきてると思うんだけどな…。
「そんなことないって。なんだかんだ高梨さんに1番懐いてると俺は思うけどな」
「そうかな…?」
「そうだって。俺が1人で顔出す時はなんか寂しそうに見えるし」
そんなフォローを入れてくれるあたり、観月くんは優しい。
気遣いは人一倍できる人だと、短い付き合いだか感じ取っていた。



