ハァとため息をつく如月さんが嘘を言っているようには見えなくて。

観月くんが、如月さんの友達と色々…?

客観的に話を聞いてると、どうやら恋愛方面でゴタゴタがあったみたいだけど…。

「でも、本当によかった。高梨さんが観月のこと本気で好きって感じだったらって心配してたの。高梨さん良い人だし、どうせならもっと良い人と幸せになってもらいたいもん。というか、観月に高梨さんはもったいない…!」

「あはは…」

今まで私が接してきた観月くんからは想像もつかなくて正直、戸惑いを隠せない。

でも、部外者の私が口を出すのもなと思い愛想笑いを浮かべるだけで、言葉を飲み込んだ。

「まぁ、学級委員の打ち合わせとかだったら悪いし…スコーンはまた後日にしよっか。また時間の都合つけて行こうよ!」

「う、うん!ありがとう。楽しみにしてる」

その後は、私も如月さんも黙々と準備作業に集中していたため、観月くんの話題が上がることはなかったけど、本音を言うと彼女の言葉が私の中で棘のように引っかかっていた。