「観月くんのことは好きだけど…そういう感じで考えたことはなかったかも…」

実を言うと、恋愛に関してはかなりレベルが低い。

中学の時に1度だけ付き合った経験はあるが、きっかけは相手から告白されたから。

正直、告白されたことで舞い上がり、付き合ったら好きになるかもと思いOKしたものの、蓋を開ければ、1ヶ月ほどで自然消滅。

中学時代、恋愛体質な花鈴からも「何で悠理好きな人できないんだろうね?」とツッコまれていたことを思いだし、内心苦笑いを浮かべる。

「そう…!ならよかった!正直、高梨さんが観月のこと好きなら応援できないなって思ってたから」

ニコニコと満面の笑みで安堵したような如月さんに私はおずおずと。

「えっと…それはどういう…」

そう聞き返した。

「実はね、私、観月のことあんまり好きじゃないんだよね。中学時代私っていうか私の友達と色々あってさ。そっち系でアイツとは関わらない方がいいってこと嫌ってくらいわかってたから」