乙女は今日も夢を見る


とりあえず話題を変えようと、私はパッと思いついた話を口に出してみる。

すると。

「そうだね、畠中と…ついでに観月も同じ」

…!!

フフッと黒い笑みを浮かべる如月さんを見て私は話題を間違ったとすぐさま察した。

「えっと、確か…御船さんとか黒田くんとかもだよね!同じ中学出身の人が多いからか皆仲良しだなって思ってたの…!」

「高梨さんさ…観月とは付き合ってないって言ってたけど…いつから話すようになったの?最初の頃はそこまで話してなかったような印象だったから…。あのさ、気になってたんだけど…高梨さん、観月のことす、好き…とかだったりする…?」

不意に聞かれたそんな質問。

私は如月さんからの予想外の問いかけにパチパチと目をしばたたかせた。

好き…?私が観月くんを…?

「えっと…それってライクじゃなくてラブの…好きって意味…だよね?」

「うん、そう」

コクリと大きく頷いた如月さんは、ジッと真剣な目で私を見つめている。