乙女は今日も夢を見る


い、今…なんと…?

突然の提案。

あまりにもサラッと誘われたから私の聞き間違いかもしれない。

「スコーン…のお店に?私と…?」

そう感じた私は、おそるおそる如月さんに向かってそう聞き返した。

「…?そうそう。よかったらどうかなって…てか、もしかしてスコーンとか苦手だったりした?」

一瞬、ハッとしたような表情を浮かべた如月さんが心配そうな視線を私に送る。

「う、ううん!大好き!大好きだよ!」

ブンブンと首を大きく横に振り、私は如月さんに笑顔を浮かべた。

聞き間違いじゃなかった…。

私、今…高校生になって初めてクラスメイトの女子に放課後遊ばない?って誘われてる…!

「よかった〜。じゃあ、今日どう?時間ある??他の子も誘ってもいいしさ」

ニコッと私に優しく微笑む如月さんに「うん、もちろん!」二つ返事をしようとしたその時、私はハッとする。

そう言えば、観月くんと後で話そうって言ってたんだった…。