衣茉たちは秘境駅、という感じの山の中の小さな駅で降りたが。 他にも降りる人は結構いた。 近くに住宅街があるようだ。 「人間って、何処まで行っても住んでるんですね」 あ、いい感じの自動販売機。 あ、いい感じの待合室、と衣茉は古びたそれらを写真に収める。 「いい感じの自動販売機ってなんだ」 と言われながら。 「あ、課長。 ノートがありますよ。 観光客が勝手に書いていいやつ」 ご自由にお書きください、と書かれたそれを衣茉をめくってみる。