覆面作家と恋せぬ課長(おまけ 完結しました)

「冒頭はこれからどんな事件が起こるのかなって、不穏な雰囲気が漂ってて、ワクワクするんだけど。

 あと、失速するんだよな」

 どんな事件がって……。

 これ、恋愛ものですよ、あなたの指令により。

 秋馬がそこで溜息をついて言う。

「やっぱり、無理か。
 恋愛ものは」

「い、いえ、一度はじめたことですから。
 頑張らせてください」

「そうか。
 よし、頑張れ」
と言ったあとで、秋馬は衣茉が部活でつまずいたときのように、

「ところで、頑張るとは、どう頑張るんだ?」
と確認してきた。

 あのときは上手く答えられなかったけど、今なら言える。

 衣茉は力強く頷き、言った。