覆面作家と恋せぬ課長(おまけ 完結しました)

 全然ないってことはないですよ。

 直属の上司ですからね、と衣茉は思う。

 今日は機嫌悪くないかな?

 怒られないかな~とか興味津々ではありましたよ。

「その、ちょっといろいろありまして。
 課長と恋に落ちたいなと、今は思ってるんですけど。

 なかなか落ちることができなくて」

 すると、明子は、
「そうねえ。
 恋に落ちようと思って、落ちるのは難しいかもね。

 『恋っていうのは気がついたときには、落ちているもの』だからね」
と言った。

 何処かで聞いたセリフだな、とふと思ったが。

 まあ、何処でも聞くセリフか、と思い直す。