覆面作家と恋せぬ課長(おまけ 完結しました)

 


「いや~、いい結婚式でしたね~」

「最後にお前が騒動を呼び込んでたけどな……」

「いやいや、あの二人はきっと『末長く幸せに暮らしました』ですよ」
と笑って、衣茉は八尋に言う。

「寒いな、コンビニ寄ってこうぜ」

 そう言いながら、秋馬はもう将太と真澄と一緒に、コンビニに入っていた。

 中でいろいろ買い、近くの公園で珈琲を飲んだりして、みんなで少し話した。

 見上げると、木々の向こうに会社が見える。

「懐かしいです。
 もう行くこともないので」
と衣茉が言い、

「俺も久しぶりに本社に行ったとき、懐かしかったな」
と八尋が言う。

「飲み屋街から近いから、会社の建物が飲み屋から見えるのが難点だよな」

 酔いが覚めるよ、と言って吉行が笑った。

 ははは、と笑う衣茉の脳裏に、会社にいたころの様々な思い出が蘇る。