覆面作家と恋せぬ課長(おまけ 完結しました)

 


 だが、散らかっているとはいっても、夢の状態ほど、ひどくなく。

 蜘蛛の巣もなかった。

 そして、衣茉は夢の掃除で学習していた。

 あんな風に隅々まで掃除していては間に合わない。

 効率よく、そこそこ綺麗に見えるように片付ければいいんだ。

 だって、課長はわざわざお掃除しに来てくれるんだもんな。

 あんまり片づきすぎてたら、部屋を見てすぐに、じゃあ帰ろうか、となってしまうかもしれない。

 せっかく来てもらって、それは寂しい。

 だいたい片付ければいいんだと思ったら、気が楽になり、かえって効率よく掃除ができた。