覆面作家と恋せぬ課長(おまけ 完結しました)

「とりあえず、恋しませんかとか、おかしなメッセージを送るなとか。

 デートしますと言って、用事だけ済ますなとか。

 いや、そもそも会社で原稿をまくなとか。

 いろいろありますよねっ?」
と秋馬が言ってくれなかったので。

 いや、言ってくれたところで、ほんとうに、そう言ってしまったら、恋ははじまっていなかっただろうが。

 八尋はしばらくスマホを見つめたあと、
「おやすみ」
と文字だけで送った。

 ……とりあえず、話は終わらせたからいいか、と思って立ちあがろうとしたとき、また、キンコーンと入ってきた。