覆面作家と恋せぬ課長(おまけ 完結しました)

「今度お前のうちの大きな観葉植物が見たいな」

 ゲームをアンインストールし、清々しい気持ちの八尋は衣茉のマンションの前で言った。

「はい、課長、ぜひ」
と衣茉も清々しい気持ちで言って、二人は別れる。

 衣茉はエレベーターの扉が閉まるまで。
 いつまでもガラス扉の向こうに見える八尋の姿を眺めていた。

 いや~、今日はいい一日だったー、

 と二人は思っていたが。

 秋馬や吉行や玖村が何処からか覗いていたら、

「いや、なんで、今度っ!?
 家行くの、今でしょっ」
と叫んでいたことだろう――。