覆面作家と恋せぬ課長(おまけ 完結しました)

「……そうですね。
 その可能性はありますね」

 わかりました、と八尋は頷く。

「祝、俺のスマホのIDのパスワードを変えろ。

 そして、無料のアプリでも簡単にはダウンロードできないよう、設定も変更するんだ」

「ええっ?」

 IDのパスワードとか、結構重要ですよねっ。

 私ごときが変えていいものなのでしょうかっ?
と衣茉は思ったが、テンパっている八尋は必死に懇願してくる。

「いいから、変えろっ。
 大丈夫だ、お前、俺と結婚するんだろっ?」

 周りのテーブルの人たちにも聞こえたらしく、みんなが、
 ええっ!?
と声を上げる。