覆面作家と恋せぬ課長(おまけ 完結しました)

 


 昼、社食で衣茉と八尋は玖村たちと一緒になった。

「こういう真面目な人間ほど、ハマるとおかしくなるんだよね。
 ゲームとかギャンブルとか、恋愛とか」
と今朝の話を聞いた玖村が言う。

「大丈夫です。
 祝に協力してもらって、アンインストールしました」

 そう笑顔で八尋は言った。

 一晩苦労してやったゲームを自分ひとりでアンインストールするのは抵抗があるようだったので、二人でやったのだ。

 二人、初めての共同作業がケーキ入刀ではなく、ゲームのアンインストールとは……。

 だが、そこで玖村が恐ろしい予言をする。

「いや……
 きっと、二、三日後に、またインストールするね。
 そろそろいいかとか思って」

 おそらく彼も経験者なのだろう。

 スマホゲーム、おそろしい、と思う二人は、どうやら、そのゲームから逃れられたらしい玖村を歴戦の勇者を見るように眺める。