「課長っ、どうしたんですかっ?
なにかありましたかっ?
開けてください課長っ」
衣茉にドアを叩かれ、八尋は、ハッとする。
しまった。
今、妄想の中で祝が誰かにさらわれそうになったんで。
誰にも持ってかれないよう、つい、閉じ込めて鍵をかけてしまった……。
たまたま倉庫の鍵を持ってたからな。
……そうか。
犯人が、包丁がそこにあったので、つい、やってしまいましたって言うのは、こういう状態のことを言うんだな、と変に納得する。
あとでメモして、祝に転送しよう、と思ったとき、
「なにしてんの?」
と玖村の声がした。



