覆面作家と恋せぬ課長(おまけ 完結しました)

 ガラガラと入口の扉が開き、
「らっしゃいっ」
と若い板前さんが勢いよく言う。

 八尋の方が見られないので、板前さんの顔を穴が空くほど凝視しながら、衣茉は思っていた。

 なんでしょう、この老舗のお寿司屋さん。

 ……何故だか、吊り橋よりドキドキします。