覆面作家と恋せぬ課長(おまけ 完結しました)

「……どこ見ても駄目じゃないか?
 編集さんたちが望むものが書けないのはお前の感性の問題だろう」

「そうなんですよね。

 大体、こんな感じで書いてくださいって言われて。
 最初はそんな感じに書いてるんですけど。

 最終的にはまったく違うものが出来上がってて。

 ……十ページ中九ページ書き直せとか言われるんですよね」

 そう言いながら、衣茉は、つま先立ちになり、良いホラーの書けそうなプールを眺める。