学校に行きましょうといっても、よく考えたら、仕事中行けるはずもなく。
衣茉たちは休みの日に行くことにし。
従妹の沙里に部活の道具を忘れてもらった。
部活に行くとき、乗せていくのでもよかったが。
それだと、乗せていって、じゃあ、とすぐに帰らねばならない。
なので、忘れ物をしてもらい、届けるという名目で学校を訪れることになったのだ。
朝、マンション前まで大きなSUV車で迎えに来てくれた八尋に、衣茉は驚く。
「課長っ。
車運転できたんですねっ」
「……できるに決まってるだろう。
今の住まいから会社に行くのには特にいらないから車持ってないだけだ。
これは実家のだ。
でもまあ……これからは車も必要かな、と思ってはいる」
八尋はちょっとためらいながら、そう言う。
衣茉は、そのためらいを車を買うのを迷ってるからだと思っていたが、そうではなかった。



