覆面作家と恋せぬ課長(おまけ 完結しました)

「そういえば、この間、友だちにメッセージを送るとき、打ち間違っちゃって。

『元気がないのは、よい便りって言うじゃんっ』
 って熱く語っちゃってたんですよね~」

「まあー、ほんとうに、いいお嬢さん。
 八尋とお似合いね~」

 話の内容もロクに聞かずに、いいお嬢さんねえ、と繰り返す母を見ながら、八尋は思う。

 どうやら、この無害そうで、決して自分に逆らわなさそうな女を、なんとか息子の嫁にしたいようだな……、と。