覆面作家と恋せぬ課長(おまけ 完結しました)

 



 ライトアップされた森が見下ろせるルーフトップバーに衣茉たちは来ていた。

 眼下にもテラス席にも緑が溢れている。

 とても素敵だが、衝撃的なのは、そのライトアップされている森が衣茉のマンション近くの森だと言うことだ。

 この反対側に衣茉のマンションがある。

 知らなかった……。

 こんな素敵な店があっただなんて。

 そして、知らなかった。

 自分ちの側の森の、家からは見えない部分が、こんなお洒落げにライトアップされていただなんて……。

 例えて言うなら、近所のおじさんの今まで知らなかった華やかな一面を見た思いだ。

 ……なんだろうな。
 近所のおじさんの華やかな一面。

 昔、マジシャンだったとか?
と思う衣茉には、もうひとつ、衝撃的なことがあった。