覆面作家と恋せぬ課長(おまけ 完結しました)

 戸の向こうには、鶴でもなく、タヌキでもなく。

 普通におばあさんがいて、料理を作っていた。

 音のあまり出ないフードプロセッサーで。

 そこには最新家電のそろった立派な洋風のキッチンがあった。

「おばあちゃんの好きなものはケンタッ○ーフライドチキンとびっく○ドンキーのハンバーグです。

 山菜は苦いのでちょっぴり苦手だそうです。

 あと粘りの強い自然薯も歯が悪くて、噛み切れないので最近は食べていないそうです」

 騙されたっ。

「そして、おばあちゃんの本名はエレナです」

「化かされたっ」
と叫ぶ八尋に、振り返ったチヨこと、エレナが笑った。