覆面作家と恋せぬ課長(おまけ 完結しました)

 


「もっと山の中の危険な吊り橋に行った方がいいかもしれません」

 さっきのおじいさんたちおすすめの蕎麦屋で、とろろ蕎麦を食べながら、衣茉は言った。

 つるつるしたいい喉越しだ。

 久しぶりに飲むよく冷えた豆茶もおいしかった。

 豆茶、レジのところで売ってたな、買って帰ろう、と衣茉が思ったとき、八尋がスマホをいじりはじめた。

 勝手なイメージだが、食事中にスマホを見るとかしなさそうな人なのにな、と思った時、八尋が、その画面を見せてきた。

「ここからそう遠くない場所に定員三名のボロボロの橋がある」

 もはや、吊り橋でもない。