覆面作家と恋せぬ課長(おまけ 完結しました)

「……足がすくむのなら、背負ってやろうか?」
と八尋が訊いてくる。

「とっ、とんでもないですっ。
 頑張りますっ」

 強い風が吹いたり、橋が大きく揺れるたび、心の中で叫び声を上げつつも。

 ……いやまあ、実際に上げていたのかもしれないが。

 八尋とおじいさんたちに見守られ、励まされながら。

 なんとか無事、渡り切った。