クールな幼馴染の、甘い求愛方法。

 何、ドキッて……。

 今までこんな、心臓がドキドキした事なんてなかったのに……。

 いつもと違うりおくんに、そして自分の感情に再び戸惑う。

 反射的とはいえ、何でこんなに心臓が……。

「おい、うららに何してやがった。」

「僕は何もしていませんよ、龍己先輩。少しお話をしていただけで。ね、うらら先輩?」

 うーんと考えていた時、いきなり想空君に話を振られる。

 想空君に告白された事はきっと、言わないほうが良いよね……。

「……う、うんっ。」

 私も想空君に同意するように、乾いた笑みで首を縦に振る。

 もしりおくんにバレてしまったら、また迷惑をかけてしまうだろう。

 物凄く、心配をかけてしまう。

 だからこの事は、隠しておこうっ……。

「本当か。」

「……まぁ、疑うのなら先輩自身で確かめてみたらどうですか?」

 挑発するような想空君に、りおくんはすごい眼力で睨んでいる。

 こんな表情をするりおくんはあまり見ないから、思わずビクッとしてしまった。

 だけど想空君は怯む様子も見せず、ふっと軽く微笑んだ。