クールな幼馴染の、甘い求愛方法。

「いえ……これくらいは大丈夫です……。」

 言葉少なになり、その場に沈黙が流れる。

 男の子はりおくんと大貴君としか話さないから、こういう時なんて言えばいいのかが分からない。

 そう迷って口をもごもごと意味もなく動かした時、彼の後ろの準備室の様子が見えた。

 ……わっ、見た事ない資料の数だ……。

 ぱっと見でも分かるほどのたくさんの資料に、思わずこう聞いてしまう。

「もしかして、なんですけど……後ろの資料って、お仕事ですか……?」

「……はい、そうなんですよ。この時期は忙しくて、僕にも仕事が回ってきてるんです。骨が折れますよ。」

 あははと苦笑いを零した彼からは、疲労が垣間見える。

 この様子から、すごく苦労している事が分かる。

「本当はもう二人居るはずなんですけど、急用が入ったらしくて……僕が一人で仕事をしている状態です。」

 その言葉にはお仕事の大変さと苦労が読み取れて、一目でどれだけ仕事をこなしてきたのかが分かる気がした。

 ……こういう時、お人好しなのってダメだと思うけど。