クールな幼馴染の、甘い求愛方法。

 どういう話をしているんだろう……?

 それに、二人の間に火花が散って見えるような気が……。

 りおくんは志珠ちゃんに鋭い視線を向けていて、志珠ちゃんはりおくんに恨むような視線を向けている。

 うーん、二人ともどうしたんだろうか。

 嫉妬の意味もよく分からないし、どうすればいいんだろうと悩む。

「け、喧嘩はダメだよ……?」

 でも、二人が今にも喧嘩しちゃいそうな勢いだったからとりあえずそう言う。

 とにかく、二人を抑えなきゃ……!

 慌ててしまうけど、りおくんの腕から逃れようと体を動かす。

 この状態じゃ、何もできないし……。

「……?」

 けど、体が思うように動かない。

 り、りおくん……?

「あのー……りおくん、そろそろ離してほしい、んだけど……」

「いやダメだ。離すとどうせ新納のとこ行くだろ?」

 まずい、りおくんが何を言っているのかさっぱり分からないっ……。

 意図が見当つかなくて、頭の中にたくさんのはてなマークを浮かべてしまう。

 もぞもぞと動いてみるも、りおくんの力は私の抵抗よりはるかに強く、逃げようにも逃げられない。