クールな幼馴染の、甘い求愛方法。

 あれよあれよと志珠ちゃんに連れていかれる大貴君に、ご愁傷様と思ってしまう。

 志珠ちゃん結構強い力で連れて行ってたけど、大貴君死なないよね……?

「大貴君、大丈夫かな……。」

 志珠ちゃんが居るとはいえ、少し心配だ……。

 思わずぽつりと呟くと、りおくんが私の頭をおもむろに撫でてきた。

「大丈夫だろ、あいつなら。新納も居るし、なによりあんな怪我じゃあいつは死なねぇよ。」

「そ、それなら……心配しないでも、大丈夫?」

「あぁ。あいつは這いつくばってでも学校に来てたはずだ。」

 ……それは流石にないと思うけど、そう思っておこうかな。

 それにしても、志珠ちゃんと大貴君って仲良しだよね……。

 志珠ちゃんによると二人は同じ学校だったらしく、良くも悪くも腐れ縁……らしい。

 まぁでも、二人が仲良いなら私も嬉しい。

 もしかして、二人は恋愛感情的なの持ってたり……?

 昨日志珠ちゃんは私にそんな話をしてきたけど、志珠ちゃんこそどうなんだろう。

 今度聞いてみようかな。

 志珠ちゃんも私に聞いてきたんだから、私が聞いても何もおかしくないよね。