クールな幼馴染の、甘い求愛方法。

「……凛遠~! やっぱお前最高だわっ!」

「そうかよ。」

 すっかり落ち込んでしまっていた大貴君だったけど、りおくんの言葉で元気になったみたいで。

 りおくんの肩を組んで、怪我した事も忘れたように笑った。

「能天気すぎじゃないの、あんた。だから怪我すんのよ。」

「なっ、志珠酷いだろそれ!」

「でも嘘じゃないじゃん。」

「……何も言えねぇじゃねぇか!」

 噛みつくような言葉を言いながらも、さっきよりは格段に元気になった大貴君。

 ……けど、まずは。

「大貴君、とりあえず保健室行かなきゃダメだよ! すごい怪我しちゃってるし……」

「いやっ、多分大丈夫だ!」

 へへんと言うように答えた大貴君。

 だけど私は、心配で仕方なかった。

 大貴君が嫌って言うなら無理には連れて行きたくないけど……絶対、大丈夫な怪我じゃない気が……。

「でも……」

「行け大貴。新納任せた。」

「はっ……え、ちょ……し、志珠っ!?」

「合点だ凛遠。ほら行くよ大貴!」

 な、なんて強引な……。