りおくんと教室に着き、ガラッと扉を開ける。

 今日は、大丈夫かな……?

 昨日は大変だったから、今日はどうだろう……。

 不安になりながら教室内を見回すと、今日は何ともなってない事に安心した。

 良かった、今日は何にも壊れてない……。

 ほっと安堵の息を吐いて、自分の席に向かう。

「おはよううららっ。」

「志珠ちゃんおはよう。今日は大丈夫だったんだね。」

「そうなの。だからあたしも安心してたところだったの。今日はヘマしてなくて良かったわ。」

 志珠ちゃんの言葉に、あははと苦笑いが零れる。

 た、確かにそれはそうだけど、そんなにはっきり言わないでも……。

 何て言おうか、分からずにもごもごしている時だった。

「誰がヘマしてないだ! これを見てヘマしてないと言えんのか!」

「……大貴、何したの?」

 ぽかんと、私は口を開けてしまった。

 大貴君の声が聞こえたから挨拶しようと声のほうを向くと……そこには、制服をボロボロに汚している大貴君が立っていた。

 ……これ、本当に何があったんだろう。