クールな幼馴染の、甘い求愛方法。

 いつも昇降口で待ち合わせていたから、あんなに震えているうららを見てあからさまに驚いてしまった。

 ……その様子から、何があったのか何となく理解できた。

 だが信じたくなかった。聞きたくなかった。

 他の男がうららに触れたという事実を、受け入れたくなかった。

 けどうららを落ち着かせるのが先だと思って、咄嗟に尋ねてしまった。

 ただ、頼られたかった。

 そんな気持ちだったのに、自業自得で落ち込んだ。

『最初は、階段から落ちてきたその人を助けようと思ってたの。だけどぶつかったわけじゃなくて……落ちてきてそのまま、抱きしめられちゃったの……。』

 その言葉は、俺を嫉妬で染めるには十分すぎた。

 落ちたのは仕方ないと思う。ぶつかるのも必然だと思う。

 ……だけれど、どうしたら抱きしめる体制になるんだ。

 きっと相手の男もそういうつもりはなかったんだろうが、うららの怯え具合から結構な時間触れられていたと分かる。

 つまり、途中からは男の意思で抱きしめていた……と考えられた。