クールな幼馴染の、甘い求愛方法。

 でも私、そんなに食べれないんだよね……。

 胃が大きいほうではないし、どちらかというと少食。

 けどそんな私に比べてりおくんは、結構たくさん食べている。

 男の子だから何となく分かってるけど、それでもびっくりしちゃう事がしばしばある。

 りおくんの基準で言われたって、私大食いじゃないもんなぁ……。

「うん……が、頑張るよっ。」

「ぎこちなさすぎだろ。」

 仕方ないじゃん……りおくんが望んでいる事、できそうもないのに。

 頑張りはするけど、絶対無理な気がするんだよね。

 ……じ、尽力はするけど。

「ま、いいか。無理されても困るし。」

「りおくん!? せっかく決意固めたのに……。」

 結局そう言っちゃうのなら、最初から言わなくても良かったんじゃ……。

 と言う気には流石になれず、りおくんの腕の中で大人しくしていた。

 ……でも、そういえば。

「りおくん、私抱きしめてても良い事なんてないよ?」

 どうしてりおくんは、急に抱きしめてきたんだろう?

 何かしたいとは言ったけど、こんなものじゃ役には立たないと思うのに……。