クールな幼馴染の、甘い求愛方法。

 私、きっと重たいから……乗っちゃダメな気がする……。

 りおくんの目の前で、うーんと唸る。

 ……その時、りおくんが呆れたように言葉を吐き出した。

「何してんだ。」

「え、っと……――っ、わっ!」

 それと同時に、腕を引かれてりおくんの胸に飛び込む。

 その後に向きを変えられ、バッグハグ状態に変わった。

「さっさと来ればいいだろ。」

「う……ごめんね。私重たいから、乗ったらダメな気がして……」

「重くねぇよ、うららは。」

 最近甘いもの食べ過ぎてたから、若干体重が増えていた。

 だから乗ったらりおくんに重たいって思われるから、それにりおくんに苦しい思いしてほしくないから、迷ってたんだ。

 ……なのにりおくんは、いとも簡単に私の悩みを吹っ飛ばしてくれる。

「むしろ軽いくらい。もっと食べろ、餓死するぞ。」

「が、餓死は嫌っ!」

「なら食べる量を増やせ。痩せすぎだよお前は。」

 そ、そんなわけないと思うけど……軽いのかな、私。

 自分じゃ何とも思わないし、適正体重だとは思ってるのに。