クールな幼馴染の、甘い求愛方法。

 そんなの、りおくんに申し訳なさすぎるよ。

「ダメだよっ! りおくんにいろんな事してもらってるのに、私何も返せてない……。」

 拗ねたような口調で、そう言ってみる。

 私だって、りおくんの役に立ちたいっ……。

 でも何をすれば、りおくんの役に立てるのかな……。

「私も……何かしたいよ。」

 ぽつりと零し、きゅっと口を噤む。

 情けないよ、自分が。

 こんなにもりおくんは助けてくれるのに、私ときたら……。

 だから引くわけには行かなかった。

 何も言えなくなり俯いていると、りおくんが呆れたような諦めたようなため息を吐いたのが分かった。

「……分かった。それじゃ、ここ来い。」

「へ?」

「ここ。」

 ここ……って、りおくんの足の間?

 あぐらをかいているりおくんが自分の足を叩きながら、私に視線を送ってくる。

 どういう事だろう?と思いつつも、りおくんの言うようにする。

 ……けど、りおくんの目の前まで来てどうすればいいか分からなくなってしまった。

 ど、どうやって乗ろうっ……?