クールな幼馴染の、甘い求愛方法。

 ……その通りです。りおくんが言う通りです。

 図星すぎて、何も言えなくなる。

 これまで私は何度も、似たような事をしてきた。

 妙な正義感のせいで自分を傷つける事もしてしまった。

 だからりおくんは、考えてくれているのかもしれない。私のことを。

 ……って、自意識過剰すぎるよね。

 そんなわけないよね、あはは……。

「お前が怪我したら、こっちもしんどいんだっつーの。」

「? りおくん、何か言った?」

 今、何か聞こえたような……?

 不思議に思い尋ねるけど、りおくんは首を左右に振った。

「何でもねーよ。」

 何でもないなら、いいけど……。

 少し腑に落ちない部分もあるけど、りおくんがそう言っているから私も気にしないようにした。



 私をおぶったまま、りおくんは家の前まで送ってくれた。

 でもりおくんは帰るつもりはなく、私の家のインターホンを鳴らした。

《はーい。》

「すみません、凛遠です。隣にうららもいるんですが、少しお話があるので来てもらえないでしょうか?」