クールな幼馴染の、甘い求愛方法。

 りおくんは今みたいに、昔から素直じゃない。

 元々人と関わる事があまり得意じゃないようだから、仕方ないのかもしれない。

 それでも幼馴染の私からすれば、素直になっているりおくんも見たかったり……する。

 でも多分、難しいだろうなぁ……。

 幼い頃から一緒に居るから、性格は大体分かっている。

 だから毎回、諦めるしかないんだ。

 ……もしかしたら、何かの拍子に見えるかもしれないけど。

「あっ、龍己君よっ! 今日もかっこいい……。」

「挨拶は返してくれなかったり素っ気なかったりするけど、それがまたかっこいいよね……!」

「うんうん! クールって感じでヤバい!」

 わっ、今日もりおくん人気だ……。

 だけどこれは必然なんだ。

 幼馴染の目を引いてもりおくんはとってもかっこいいし、私も時々ドキッとしてしまう。

 みんなが言うような、恋愛感情はないけど……あはは。

「りおくん、人気者だね。」

「ただ騒がれてるだけだろ。別にどうとも思わない。」

 あ、相変わらずの冷たさ……。