クールな幼馴染の、甘い求愛方法。

 何でこんな事になっているかと言うと……つい、いつもの癖が出てしまったから。

『あの……持っていくの、手伝います。』

『さ、流石にそこまでは……! それに、先輩大丈夫なんですかっ!? 僕、男ですよ……?』

『……はい。』

 あの量を一人で持っていったら、今度は怪我しちゃいそうだ。

 彼の言葉に甘えても良かったんだけど、ついそう言ってしまった。

 馬鹿だと、自分でも思ってる。

 自分から茨の道に歩いていくのは苦しいけど、人助けをどうしてもしてしまう。

 彼にできるだけ触れないように、資料を手渡す。

 ……もう、これ以上は。

「それじゃあ、失礼しますっ……!」

 逃げるように、急いでその場を離れる。

 「南持先輩っ!」って言葉が後ろから聞こえたけど、もう私のキャパはいっぱいだった。

 できるだけ人目のつかなそうな廊下で、ふぅ……と息を吐く。

 そしてその途端、その場に崩れ落ちるように座り込んだ。

「……っ、はぁっ……。」

 ダメだ、呼吸がしにくい。

 やっぱり、男の人は怖い。