クールな幼馴染の、甘い求愛方法。

 今初めて会った彼がどうしてその事を知っているのかが気になって、小さな声で聞き返す。

 そんな私の言葉に、彼は心配そうな表情を浮かべたまま口にした。

「南持うらら先輩、ですよね? 先輩はモテているんですから、そういったお話もすぐに分かってしまうんですよ。」

 彼の紡ぐ言葉に、ん?と頭にはてなを何個も浮かべてしまう。

 モテて……? それは、どういう意味で言ってるんだろう?

 きっと“持てる”って意味ではないだろうし、だとしたらどういう事……?

 私の名前を彼が知っている事にも驚いたけど、その事が頭を支配していた。

 疑問ばかりが増えていく私に、彼はお構いなしというように続ける。

「だからさっき僕とぶつかって、先輩は大丈夫なのかって心配になったんです。もし気分を悪くされていたら、本当にごめんなさい!」

「だ、大丈夫ですよっ……! 少し驚いてしまったけど、それだけなので……。」

 ……嘘。本当は、結構苦しかったりする。

 さっきよりはマシになったけど、震えは少しだけ出てしまっていた。