クールな幼馴染の、甘い求愛方法。

 ふぅ……何はともあれ、見つけられてよかった。

 見つからなかったらどうしようって思ってたから……。

 このお守りは私にとって凄く大事なものだから、絶対に失くせない。

 ……って思っておきながら、失くしかけたんだけどね……あはは。

 早く帰らならきゃ、みんなに迷惑かけちゃうっ……!

 そう思った私は少し足を速め、いち早く教室に戻ろうとする。

「あれ、南持うららじゃね?」

 その時、近くからそんな声が聞こえてきた。

 ……なんて、気のせいだよね。

 私の名前が挙がるなんて考えられないし、単なる思い過ごし……と思ってたのに。

「ねぇ君ってさ……南持うららちゃん、だよね?」

「あ、え……え、っと……っ。」

 ばっと目の前に、男の人が三人現れた。

 っ……。

 何も言えなくなる。言葉が出てこない。

 肯定すればいいところなのに、それすらできない。

 ……誰なん、だろう。この人たちは……。

 というより、どうして私の名前を知って……。

「うわマジで可愛いじゃん! ほんとに同じ人間?」