うーん……疲れたぁ……。

 持久走も無事終わり、ぐーっと腕を上に伸ばす。

 さっき走ったばかりだからちょっと暑いけど、制服はちゃんと着なきゃ……。

 カッターシャツだけだけど、こんなに暑いなんて……私、どれだけ運動不足だったんだろう。

「うらら、ご飯食べよっ。」

「うんっ! ちょっと待ってて!」

 私の席の近くまで椅子を持ってきてくれた志珠ちゃんに、大きな頷きを一つ返す。

 私はいつも、りおくんと志珠ちゃんと大貴君の三人と昼食を取っている。

 私とりおくんの席は窓側で人が集まっても迷惑がかからないから、こうして教室で食べている。

 後からりおくんと大貴君も戻ってきて、四人で昼食を食べ始める。

「……そういえば、今日の体育あれどうやって蹴ったの? あんな勢いでゴール入れれるとは思わないんだけど。」

 もぐもぐとお弁当を食べている最中、志珠ちゃんが今日の体育の事についてりおくんに尋ねている。

 あっ、それ私も気になってたっ……!

「私も気になる! りおくんあのゴール凄かったし、どうしたらあんなにうまく蹴られるのか教えてっ。」